子育て⑥:だから子供は言い訳するのです。素直に話を聞いてもらうために必要なこと。

仁の子育て論

他人に迷惑をかけたりした時、あなたの子供は素直に謝りますか?
自分の非を認め、ちゃんと相手に謝ることは出来ますか?
もしかして言い訳ばかりしたり、「自分は悪くない、悪いのは相手の方だ」と自分以外の誰かのせいにしたりしていませんか?

なぜ素直に謝ることが出来ないのか?
なぜ自分の非を認め、素直に反省することが出来ないのか?

今回は僕自身の子供時代を思い出しながら、言い訳する子供の気持ち、そしてどうすれば子供が素直に謝るようになるのかについて話していきますね。

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素直な子供になるために

なぜ子供が素直に謝れないのか?
なぜ言い訳ばかりして素直に反省しないのか?

それを理解するためには、自分に置き換えて考えてみる必要があります。

例えばあなたが何か失敗をしてしまい、周りからガンガン責められたらどうです?
その失敗が、わざとやったことではない。
自分だけの責任ではない。
その失敗を避けることが難しい状況だったり、そうなっても仕方のないことだった。
起こるべくして起こった失敗だった。

でもそんなあなたの気持ちやあなたの置かれている状況を全く理解してもらえず、また少しも話や事情を聞いてもらえず、一方的に「とにかくお前が全て悪いんだ!!」と責められてしまったら、どうです?

すごく嫌じゃないですか?
すごく焦りませんか?
一生懸命、言い訳をしてしまいませんか?

例え自分に非があると分かってても、少しは話を聞いてもらいたい、状況を分かってもらいたい、自分の気持ちを理解してもらいたい、そう思いませんか?

人というのは、罪悪感から逃れたいから言い訳をするんです。

失敗したことによる罪悪感を背負いたくない、または罪悪感が重すぎて背負いきれない、だから言い訳することによってその罪悪感を背中からおろそうとしているのです。
そして謝るという行為は自分の非を完全に認めてしまうことになる。つまりその罪悪感を全て自分で背負ってしまうことになる。だから謝れないんです

これは子供であろうと大人であろうと、同じです。
大人だって言い訳します。
大人だって謝れない時はあります。

大人だってそうなんだから、子供も同じなんです。
謝りたくても謝れないんです。
素直に非を認めて反省したくても、出来ないんです。
自分を守るために、精一杯なんです。

 

ではどうすれば、子供が言い訳をせず素直に謝れるようになれるのか。そのためにまずしなければいけないこと、それは子供の話をちゃんと最後まで落ち着いて聞いてあげることです。

子供だから自分勝手な発言もしてくると思います。
おかしな屁理屈も言ってくると思います。
でもそこで、それを真っ向から否定してはダメです。
頭ごなしに叱ってはダメです。
とにかくうなずきながら、途中で口をはさまず最後まで落ち着いて聞いてあげるんです。

そしてこの時、「それは間違ってるよ」「それはおかしいだろ」とか、子供の言うことを否定しない。“正しい・間違ってる” といった判断はいったん脇に置いて、とにかく子供の気持ちを理解してあげる。子供の気持ちに共感してあげるんです。

子供、特に小さい子供は、親や身近な大人に受け入れてもらえるかどうかという不安を抱えています。子供の世界は大人が思っている以上に狭く、子供は親や身近な大人から拒絶されただけで自分の居場所を失います。この世界に、居る場所が無くなってしまうのです。

子供を反省させるためには、まずは子供を安心させてあげなければならない。子供の気持ちをきちんと受け止め、理解を示し、共感することによって、子供の存在を受け入れていることを、その子に示してあげる。不安な心を抱えたままでは子供は自分を守ることで精一杯になり、反省どころではありません。安心が出来なければ、反省も出来ません。

子供の行動が間違っていれば、保護者としてそれを指摘し、反省させ、改善させる義務があります。でも子供の取った行動を否定するだけでなく、その子供の気持ちまで否定してしまうから、子供は反発するんです

子供の話をちゃんと聞き、子供の気持ちをきちんと受け止めてあげれば、子供は「自分は受け入れられてるんだ」と感じ、安心します。すると、これまでのように慌てて言い訳をすることも無くなっていきます。親の言葉も落ち着いて聞くことができるようになり、だんだん素直に謝れるようになるのです。

 

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