子育て⑤:子供が言うことを聞かない…そんな時の子供との向き合い方。

仁の子育て論

子供って、ホント親の言うこと聞かないですよね。こちらが子供のためと思って言ってるのに、全く伝わらない。このままでは子供が将来困ることになってしまうと思い、親としては一生懸命なんですけど、子供は自分のやりたいようにやるばかり。

ホントに困ったもんです。

こんな時、子供に対してどのように接したらいいのか、僕自身の経験を交えながら話していきますね。

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子供の課題は子供自身が背負うしかない

子供というのは、当然ですが僕ら大人のように先の将来について考えたりはしません。目の前のことに夢中で、その瞬間その瞬間を楽しむことのみに集中します。

親や身近な大人の目から見れば、心配でたまりませんよね。これから先の子供の人生の事を考えると、つい口や手が出てしまったりします。場合によっては大人という強い立場を使って子供に何かを強制したり、何かを禁止したりすることもあるかと思います。

子供のことを思えばこそのことだと思います。

例えば僕の子供が小学生の頃は、いつも学校から帰るとランドセルをほっぽり投げて遊びに行ってました。毎日宿題が出てるにも関わらず、お構いなしに遊びに行きます。そして後になってから「まだ宿題が出来てない!」と言っていつも慌ててやる。ひたすら、この繰り返しでした。

宿題があると分かっているのに、どうしてもそれを先にやろうとしないのだろうか。そして慌ててやるから、中身も間違いだらけ。この状況、親としてはなかなか見過ごすことは出来ないですよね。

子供がちゃんと宿題をしないというのは、親としては心配です。
他の子に比べて勉強が遅れないだろうか、
落ちこぼれないだろうか、
中学や高校にちゃんと受かるんだろうか、
大人になって就職先が無いなんてことにならないだろうか、
子供の将来を考えると、不安はどんどん膨らんでいきます。

だから、強制してでも無理やり何とか宿題をやらせようとします。

 

でもここでちょっと考えてもらいたいんです。
宿題や勉強をするのは子供ですよね。
宿題や勉強をしなければいけないのは子供であって、親ではありませんよね。
また、子供がやらないからといって代わりに親がやってあげることも出来ませんよね。
そして宿題や勉強をしないことによって最終的に困ってしまうのは、親ではなく子供自身。

つまり “宿題や勉強をする” というのは、子供自身が向き合わなければならない課題なんです。親が向き合うべき問題ではなく、子供が自分の人生において自分で取り組まなければならない課題なんです。

親としては、子供がちゃんと宿題や勉強をして良い成績を取り、良い学校に入り、良い就職先を見つけ、安定した人生を送ってくれることを願うと思います。なのにちっとも勉強をしないと、親としては安心出来ません。

でも勉強をするかどうかは子供の課題。
子供の課題を親が背負うことは出来ないのです。

そして、ちゃんと勉強することによって親自身が良いと思えるような学校や就職先に子供が就いてくれるというのは、子供が希望したことではなく、親自身の単なる理想でもあるんです。

つまり、親自身の理想とする人生を子供に歩ませようとし、その理想から外れたような行動を子供がとってしまうと親としては不安になり、親自身が安心したいがために教育という名目を持ち出して子供の人生を思い通りに動かそうとしてしまってるんです。

親というのは、子供が可愛いものです。可愛いがゆえに子供の抱える問題を、まるで自分のことであるかのように捉えてしまいがちです。

でも子供には子供の想いや希望があり、親の考える理想とは同じではありません。そして子供が可愛いからといって、子供に代わって親が子供の人生を背負ってやることも出来ないのです。

子供には子供の人生があります。
子供は親の期待を満たすために生きてるわけではないのです。

 

そうは言っても、もちろん子供というのは大人に比べて経験や知識の量が絶対的に足りていません。お前の人生なんだから、お前が自分で考えて自分の足で生きろといっても、上手くいかないのは当然です。

だから特に子供がまだ小さいうちは、親がルールなどを決め、様々な習慣などを身に付けてあげなければなりません。親や身近な大人の手助けやお手本が必ず必要です。

しかし教育の目的は、あくまで “子供を精神的に自立させてあげること” 。
自分の頭で考え、自分の意思で判断し、自分の責任において行動する。
困難にぶつかっても、自分の力で解決していく力を身に付けさせてあげることが教育の目的です。

子供が助けを求めてきたなら力を貸してあげる、一緒に問題と向き合ってあげるのは親として当然です。でも子供が助けを求めてないのに親があれやこれや手出しをするのは、単なる過干渉です。

子供が自らの意思で課題と向き合うことをする前に、親があれこれ指示したり命令したりしてしまうと、子供は自分の頭で考えることをしなくなります。

つまり過干渉してしまうと、子供が自立出来なくなるのです。人から指示されないと何も出来ない、自分の意思で自分の人生を決められない大人になってしまうのです。

僕ら親や身近な大人が子供にしてあげられることは、僕の子供の例で言えば、まず “宿題や勉強をすることは子供自身が向き合うべき課題である” ということを子供に教えてあげること。

そして勉強をしないことにより、将来どんな困ったことが起こるのか、そしてなぜ今勉強が必要なのかを教えてあげること。

それを子供に教えた上で、もし助けが必要であるなら出来る限りの助けをする準備をしていることを伝え、そして子供がいつでも助けを求めてこられるような信頼関係を子供と築いていくことです。

今は宿題や勉強を例に話してますが、これは勉強に限らず全てに当てはまることです。子供と関わる上での全てに言えることです。

僕らは自らの人生の中で、それぞれ向き合わなければならない課題があります。自分の課題は自分で向き合うしかなく、他の人間に背負ってもらうことは出来ません。自分で向き合うしかないのです。

僕ら親は、それを子供に教えていかなければならない。でも僕ら親が子供の課題にズカズカと踏み込み、あれこれ口出しをしてしまったら、子供はそれを理解できなくなる。自分が向き合わなければならない課題であるにもかかわらず、それを「親が対処すべき問題なんだ」と認識するようになってしまうのです。

でも、だからといって子供の課題であるから親が一切手出しをしてはならないということではありません。もし子供が助けを求めてきたら、力を貸してあげればいいのです。共同の課題として、一緒に取り組めばいいのです。

子供の課題に取り組むのは、あくまでその子供自身。親は、助けが必要な時のサポート役。主体はあくまでその子本人です。

子供を見ていて不安に感じるのであれば、親はその不安と向き合うのが親自身の課題です。子供を通して、僕ら親も人間として共に成長していきましょう!

 

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